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ミリドニアなう

侍女さん(と、リオアニ)SS

1月も終わるので、リオット祭のところをちょっと整理しました。
そしてしばらくインプット期間のつもりだったのですが、前々から浮かんでたネタを勢いで書いてしましました。書く気力があるうちに書いておかないとね!(放置癖)

タイトルは考えてないけど、つけるならオロ〇インですかね。軟膏だけに(???)



「おはようございます、姫様」
「おはようございます~。今日も寒いですね~」
いつものように侍女たちがアニの身支度を手伝いに来る。とはいってもアニもいつも通り既に身支度を終えており、元気溌剌と二人を迎え入れた。
「おはようございます!こんなに寒いと洗濯や拭き掃除が辛いですよね」
「もしかして今日も洗濯や拭き掃除をなさるおつもりで……?」
「もちろんです!」
キリっと答えるアニに慌てたのは侍女たち。
「姫、掃除も洗濯も私たちがやりますから、どうかお休みになっていてください」
「そうですよ~!そんなことしたら姫もあかぎれになっちゃいます~」
「あかぎれできちゃったんですか?」
「はい……でもちゃんとお仕事はしますよ~」
「ちょっと待っててください!……えっと、確かこの中に……あった!お二人とも、手を出してください」
アニに言われ、侍女たちは首を傾げながら手を差し出す。すると、その手にアニがちょんちょんと何かをつけた。
「これ、母秘伝の軟膏なんです。手荒れやあかぎれによく効きますよ!」
「姫~ありがとうございますぅ~!」
「ありがとうございます、そんな貴重なものを……」
「いいんですよ!母に頼めばまたもらえるし。というか、今度は作り方を覚えてきますね」
「まあ……!」
侍女たちが驚きつつも笑顔になる。
「それなら、私も今度奮発して買ったクリームを持ってきますね~!いい香りだしお肌に良いって評判なんですよ~」
「あなた、いつの間にそんなもの買ってたの?」
「えへへ~、自分へのご褒美ですよ~」
「いい香り……さすが都会って感じ……!」
盛り上がるガールズトーク。その時、ノックの音が部屋に響いた。
「失礼します」
現れたのはリオットだった。その姿を見たアニの目が心なしか輝く。
「リオットさん、おはようございます。リオットさんもこの時期手が荒れたりしませんか?」
「はあ、手、ですか……?」
突然の話についていけないリオットが困惑した声を出す。
「はい!リオットさん、ちょっと手を出してもらえますか?鎧のない右手だけでも」
「は、はあ……?」
アニの勢いに押され、リオットは言われるがまま右手をアニの前に出した。
「失礼しますね。……やっぱり、かさついて所々切れちゃってる。リオットさん、もう少しお体を労わってくださいね」
そう言いながら、アニはリオットの手に軟膏を塗り込む。それは片手では塗れないことに配慮した、親切心からの行動だった。尚、侍女たちは二人を見守るスタンスに入っている。
「姫、これは……」
リオットが困惑を深め焦った声を上げたのと同時。
「お花ちゃん、お邪魔するよ……って、あれ??」
扉の前で立ち止まるヴィーノ。そして、部屋の様子を見て目を見開いた。
「なんてことだ……あのリオットがお花ちゃんの部屋でお花ちゃんたちに囲まれてお花ちゃんと手を握り合っているだなんて……!!こんな一大事、街のお花ちゃんたちに報告して回らなくちゃね!!それじゃ!」
言うや否やヴィーノはあっという間に去っていく。
「……ヴィーノ様、そういうわざとらしい誤解は……っ!姫、失礼致します」
「行っちゃった……二人とも、何か用があったんじゃないのかな?」
ヴィーノを追って出ていくリオットをぽかんと見送っていたアニだったが、ふと先程のヴィーノの発言が頭によぎる。
「手を握……?……っ、ちょっと待って!?私、そんなつもりじゃ……!」
真っ赤な顔のアニがおそるおそるといった様子で振り返る。その場で一部始終を見守っていた侍女たちは、二人でちらりと目を合わせたあと言った。
「問題ないかと思います」
「問題ないです~」
それどういう意味ー?!とますます赤くなって頭を抱えるアニを見た侍女たちが、再び目を合わせてこっそり微笑んでいたとかいないとか。

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