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ミリドニアなう

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第3弾

以前の記事に拍手ありがとうございます!

3本目は、本企画唯一リオアニではない、リオットとナレクの過去捏造小話です。



ミリドニア王国騎士団修練場。その中央に、美しい赤髪が目を引く少年が憮然とした面持ちで立っている。
彼の前には黒髪の青年が、こちらもやや不満げな表情で相対していた。
「ナレク王子、そういうわけで今日からはこのリオットが王子の剣の師を務めさせていただきますので」
青年の隣に立つ男が告げる。
「おい、カルボ」
青年リオットがじろりと隣の男を睨みつけるが、男は全く意に介していない。
「師匠というから、もっと副将軍みたいのが来ると思ったぞ」
「副将軍程の豪傑を師に望むとは、流石はナレク王子、気概が違う」
「俺様の師だ。そういう者がふさわしいだろう!」
怖いもの知らずが過ぎるナレクの発言をさらりと流し、食えない笑顔でカルボが言った。
「おっしゃる通りですがナレク王子、このリオットも騎士団若手随一の腕の持ち主。まずはこいつで肩慣らしをと、それが王のお考えです」
そこでリオットがカルボに小声で噛みつく。
「おい、俺は実践に出たいんだ、この役目をそういつまでもは――」
「わかってるって。急がば回れと言うだろ?時にはこーゆーのも必要なんだよ」
リオットの不平を、カルボは変わらぬ笑顔でかわす。
「それに言っただろ、『王のお考え』だって」
その一言に、リオットが言葉を詰まらせる。
「……これは必ずお前の為になる。だから、ほれ、さっさと王子に挨拶しろ」
そう言ってカルボはリオットを肘で突く。
最後にカルボをもう一睨みすると、リオットは息を吐き、そしてナレクへと向き直った。
「第3騎士団所属、リオット・ヴォルテ。ナレク王子の師の務め、全力で全ういたします」
その真剣な眼差しは、真っ直ぐにナレクへと向けられていた。
「いいだろう!お前なんか5秒でぼこぼこにしてやる!」
自信満々でそう言い切ったナレクに、リオットの眼差しが早くも曇りかける。だがしかし、とリオットは思い直す。これは王の命。ならば全身全霊でそれを果たさねばならない。
両者向かい合い、剣を構える。
「準備はよろしいですね。では……始め!」

こうして、リオットの苦悩と忍耐の日々の幕が開けた。



本当はもう少し先まで考えた、けど時間の都合でここで切った。
あと、ヴィーノも話に絡めたかったけど、力量が足りなかった…。

リオットが第3所属とかものすごい捏造だけど、本編を読むとカルボについていたように取れなくもないのでそんな設定にしてみた。
リオットさんも若いころはまだやんちゃさが抜け切れてなかったりするんじゃないかな?という妄想。

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